オリエンテーションイヤー許可証(zoekjaar)は、EU 域外の新卒者が就職活動のために最長 12 ヶ月間オランダに労働・滞在できる許可証です。卒業後、オランダでの就労や旅行のために滞在期間を延長することをお考えであれば、オリエンテーションイヤー許可証取得の選択肢があります。今回のブログでは、オランダでのオリエンテーションイヤーとその許可証について詳しく説明していきます。

オリエンテーションイヤーとは?

オランダ留学は、あなたの将来のキャリアにとって間違いなく有利に働きます。また、オランダでの大学卒業資格は、今後オランダでキャリアを積みたいと考えている場合に必要な、高度スキル保持者労働許可証の申請資格も得ることにつながります。オランダ政府は、オランダで教育を受けた外国人卒業生の就職をサポートするため、オリエンテーションイヤー滞在・労働許可証の提供に積極的です。EU 域外の学生がオランダで教育課程を修了した場合、卒業してから3 年以内に申請することができます。オランダで複数の教育プログラムを修了した場合、オリエンテーションイヤーは 1 回のみ許可されま す。

この制度のもとでは、発行日から 12 ヶ月間、労働許可証を追加申請することなく、オランダでの完全な労働権利が与えられます。つまり、この労働許可証により、オランダの労働市場において、制約なく、自由に就職活動を行い働くことが可能となります。オリエンテーションイヤー滞在・労働許可証は、高度スキル保持者労働許可申請の際に満たすことが必要な給与要件から減額された給与要件が適用されるため、外国人材を採用したい企業にとってもメリットがあるという点で、就職活動にも有利に働くとされています。

オリエンテーションイヤーの申請方法は?

現在オランダに留学中で、卒業後すぐにオリエンテーションイヤーを開始する予定の方は、留学終了日前にオランダの移民局(IND) に連絡することをお勧めします。オリエンテーションイヤー許可証を申請する前に学生滞在許可証が終了しないようにしてください。申請手続きは比較的簡単ですが、結果まで最大で3ヶ月かかることがあります。

オリエンテーションイヤーを申請する場合は、以下の条件を満たしている必要があります。

  • 有効なパスポートまたはその他の渡航書類を所持していること
  • 前歴証明書(antecedents statement)に署名すること
  • TBテストを受けること(免除可)

オリエンテーションイヤー許可証の有効期限までに仕事が見つからない場合は、滞在資格を変更(新しい滞在許可証を申請)するか、オランダを出国しなければなりません。

オリエンテーションイヤー許可証の申請方法

現在オランダに居住し、BSN(市民番号)を保持している場合は、移民局のウェブサイトから「高学歴者向けオリエンテーションイヤー」の申請書をオンラインで提出することができます。海外在住の方がこの申請を行う場合は、仮滞在許可証(MVV)を申請する必要があります。申請用紙はオランダ大使館または領事館で入手が可能です。

オリエンテーションイヤー許可証期間中の雇用契約

仕事探しの際に注意しなければならないのは、雇用主がオランダ移民局の認証スポンサーでなければならないという点です。あなたがオリエンテーションイヤー許可証の有効期間の間に仕事を見つけた場合、雇用主は、あなたに代わって高度スキル保持者としての許可証に切り替え申請する必要があります。オリエンテーションイヤー期間中に高度スキル保持者としての労働許可証に切り替える場合、通常高度スキル許可証保持者に求められるよりも低い給与要件が適用されます。

オランダで卒業を控えていますか?もしくはオリエンテーションイヤーの外国人卒業生の採用を検討されていますか?

オクタゴン・プロフェッショナルズでは高度スキル保持者許可証(Highly skilled migrant permit)を専門に取り扱っています。慣れないオランダでのビザ・許可証に関するアドバイスはINDの公認スポンサーであるオクタゴン・プロフェッショナルズまでご相談ください。日本語でのお問い合わせもお気軽にどうぞ。

Remote work

オランダで雇用する社員に国外リモートワークを許可するときの注意点は?

オランダの企業に勤める社員がオランダ国外からリモートで仕事をすることは可能なのでしょうか。答えはイエスです。しかし、世界のどこからでも、またあまり長い間働けるわけではありません。今回のブログ記事では、オランダの雇用主としてのリモートワークのセットアップに関するプロセスについて、またその際に人事担当者が留意すべきことをご説明します。  

The Netherlands as an attractive destination for expats

オランダが外国人労働者にとって魅力的な目的地である理由 

オランダへの移住を決断する理由を探しているなら、この記事はまさにそれらの紹介です。勉強するにしても、起業するにしても、新しい仕事の方向性を模索するにしても、風車とチューリップの国は素晴らしい候補先です。オクタゴンがその理由をご説明します。

Dog friendly office

ドックフレンドリーな職場の重要性 

日本でも度々ペット可の職場を見かけることがありますが、オランダの職場ではペットは単なる飼い主の出社への付き添いではなく、重要な従業員と広く認識されています。この記事ではオクタゴンの取り組みとドックフレンドリーな職場の重要性について解説します。

Visa and work permit in the Netherlands

オランダで働くために必要な許可は?

EU圏外の労働者としてオランダで働くには、就労を許可する滞在・労働許可証が必要です。今回の記事ではビザと労働許可証の違いから、日本国籍の人がオランダで働くために必要な労働許可証について説明します。

30% ruling facility in the Netherlands

30%ルール適用要件とは?個人所得税免税制度

30%ルールは、海外からオランダに移住する高度なスキルを持つ外国人労働者に適用されます。オランダで働き始めてから最長 5 年間、給与総額の 30%が非課税となります。この税制上の優遇措置により、外国人労働者はオランダ国外で発生した費用の一部の払い戻しの申請ができます。

オランダ人事 基本チェックリスト

2023年4半期が終わった一年のうちのこの時期は、人事プロセスや人事関連文書を見直し、最新のコンプライアンス規定に沿った、効率的な人事体制を実現する絶好の機会です。今回のブログでは、オランダの人事関連業務について、今一度確認をお勧めするアイテムをチェックリストとして纏めました。

30%ルールのメリットとは?個人所得税減免制度

30%ルールとは、特定の条件を満たした外国人就労者の所得税に非課税枠を与えるユニークな税制優遇措置です。今回は、これからオランダへの移住を計画している方、そしてすでにオランダに住んでいてこの優遇措置を受けたいと考えている方にも、30%ルールについてわかりやすく解説していきます。

こんなに違う・オランダのビジネス文化とそのエチケット

オランダのビジネスにおいて、日本のビジネス文化と同じ感覚で行動すると、取引先のオランダの人々に間違った印象を与えてしまうということもあります。今回のブログでは、日本とは大きく異なるオランダのビジネス文化とエチケットについて、あらかじめ知っておいた方がよいことを厳選してご紹介します。