オランダのビザ・許可証取得は、馴染みがない場合、難易度が高いという印象を持っている人が多いのではないでしょうか。実際は、オランダは EU 加盟国の中でも許可証発給に関して最も寛容な国のひとつであり、日本を含むEU 域外からの進出企業および高度なスキルを有するビジネスパーソンに対して魅力的なシステムを提供しています。今回のブログ記事では、オランダのビザと許可証取得に関して巷でしばしば耳にする俗説のその真偽に迫っていきたいと思います。今後オランダ赴任や移住を検討されている場合、ご自身が現在知っているオランダビザに関する情報が正しいものかどうか、今一度確認してみてください。

まず初めに、日本国籍の人はオランダに来るのにビザは必要ではありません。ビザと許可証の違いについてはこちらの記事で詳しく説明しています。

噂その1:労働許可証でオランダに呼び寄せることができる家族は、配偶者と子供だけである。

多くの国の移民政策では、転勤してくる外国人がその配偶者や幼い子供を同伴することを認めており、オランダもその例外ではありません。しかし、配偶者と子供 に限らず、労働許可証を取得する当人が「直系家族」と考えられる人であれば、その家族がオランダの居住基準を満たし、労働許可証を取得する当人が経済的なサポートを保障できる場合、その家族をオランダに呼び寄せることが可能な場合があります。

噂その2:長期滞在許可証がおりる前にオランダに入国することができる。

オランダで長期滞在許可証がおりる前に入国することは可能ですが、その場合、入国の際に「MVV」と呼ばれるエントリービザが必要です。特定の国籍出身者や特定のケースによってはMVVの取得は免除されることがありますが、一般的にEU圏外からの移住者には必要とされています。通常、企業赴任者の場合は、MVVは雇用者が申請を行います。日本国籍を保持している場合、こちらのMVVは免除されます。

噂その3:事業登録さえすれば、日本からのスタッフを何人でもオランダで雇用し、現地に呼び寄せることができる。

オランダでは、雇用主が日本を含むEU域外からのスタッフを雇用する場合、企業がそれらのスタッフに対して一定基準以上の給与を支払うことを義務付けています。また、EU域外からスタッフを呼び寄せ雇用する場合、企業はオランダ移民局(IND)の認証スポンサー としての認可を得ることが必要です。

噂その4:オランダ移民局に許可証申請が却下されたら、それ以上何もできることはない。

オランダの許可証の申請が却下されることは稀ですが、ときにはそうした状況も起こり得ます。その場合、申請結果に対しての異議申し立てというオプションが存在します。少額の手数料を支払う必要がありますが、オンライン上でオランダ移民局に対して異議申し立てを行うことが可能です。

噂その5:オランダのビザを取得するには数ヶ月かかる

オランダの許可証申請に必要な提出書類を整えるのには通常一定の時間がかかります。また、申請書を提出したあとも、オランダ移民局からの申請結果を受け取るまで最長90日の判定期間が設けられています。しかし、必ずしも結果がでるまで90日かかるとは限らず、比較的容易なケースであれば、その半分以下の期間で判定が出ることもあります。

以上、今回はオランダのビザと許可証に関する噂と真実についてお話しました。第二弾はこちらで紹介しています。

オクタゴン・プロフェッショナルズでは、オランダ移民局の認証スポンサーとして、オランダ進出企業様への知的労働者向けの労働許可証(highly skilled migrant permit)の申請代行やスタッフの雇用代行等のサポートを提供しています。こちらに関して何かサポートができることがありましたら、ぜひ日本語でご相談ください。